
「スタートアップの工程をAIで自動化する」というやり方に、決まった正解はない。 参考にできる前例がほぼないので、毎回小さくつまずき、気づいて直す、の繰り返しになっている。それでも数か月続けてみると、最初よりも明らかに効率が上がっている。 #1日1スタートアップのノウハウ #10 は、この「地道な積み重ね」について書いてみる。
前例がないから、毎回つまずく
アイデア出し、課題の裏取り、LP制作、広告の出稿、結果の判定。この一連をAIと一緒に回す方法は、書籍にも他社事例にも、そのまま使える形ではほとんど載っていない。最初から正しい手順を設計できる状況ではなかった。
実際につまずいた例はいくつもある。
- 競合がいるというだけで、仮説を機械的に「Low」と判定していた
- 課題の声を確認しないまま、仮説カードを作っていた
- 自動化プロセスでターゲットやサービス内容が変更されてしまった
- 価格が決まっていないLPが、広告の出稿候補から漏れていた
- Meta広告で、1本のLPがクリック数の上限に達しただけで、全LPの広告が止まった
- Google広告で、介護関連の一部のキーワードが設定できなかった
どれも、動かしてみて初めてわかったこと。机上で考えているうちは見えなかった。
小さく直す、を繰り返す
つまずきは、その都度、小さく直している。
- 競合がいる場合は、当事者がなぜその競合を使わなかったかを確認するルールを足した
- 仮説カードの前に、当事者の声を集める工程(Stage 0.5)を入れた
- サービスサマリーを提示させて、勝手に変更しないよう指摘を重ねた
- 価格が未定のLPは、価格を決めてから候補に戻すことにした
- Meta広告は、全体の停止条件をやめ、LPごとの上限金額で管理する形に変えた
- Google広告は、キーワードを検索語の実態に合わせて見直した
大きな仕組みを作り直したわけではない。ルールを1行足す、設定を1つ変える、といった修正の積み重ね。ひとつ直すと、次に同じ場面で迷う時間が減る。
効率は、確実に上がっている
続けてきた結果として、効率ははっきり上がった。
- LP1本の制作は、数時間かかっていたものが、1時間半ほどで終わるようになった
- 仮説の良し悪しを判断する基準が揃い、迷う場面が減った
- 広告の設定や判定が、毎回ゼロから考えるものではなくなった
1回ごとの改善は小さい。ただ、積み重なると差が大きく出る。数か月前の自分のやり方と比べると、同じ作業にかかる時間も、判断の精度も、まったく違う。
地味だが、一番効いている
自動化には、一発で全部を解決する方法があるように見えやすい。実際にやってみると、効いているのは、つまずきを放置せずに直す習慣のほう。派手な工夫ではないが、これが一番効いている。
正解がない領域では、正解を探す時間より、動かして直す回数のほうが成果につながる。今後も、小さくつまずいて、小さく直していく。
スタート宣言 AIが来て、ひとりスタートアップが変わった。
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