とある新規事業で立ち上げようとしているサービスの現状と課題を聞いたのだけど、何かその時にもやもやが生じて、次の日になっても違和感が残った。
その違和感が何だったのか。落ち着いて考えてみたら気づいたことがあったので、まとめてみる。
バズワードを散りばめるとユーザー不在になる
新しいサービスの説明で、バズワードを全面に押し出しサービスがある。 プレスリリースとかよく見かけるし、よくあるケース。
バズワードは今だと、AI、NFT、ファントークン、仮想通貨、メタバースあたりのキーワードになるか。 ちょっと前だと、IR, VR, FinTech, DXとかとかかな。
サービスを認識してもらう時にバズワードを使えば、「新しいそう」というイメージは得やすいのでプロモーションの視点からは有効だけど。
サービスとして求められる最も大事なユーザーの課題解決が欠落しやすい。
バズワードを組み合わたサービスアイデアは、ユーザーが不在になりやすい。 ユーザーから見ると「だから何?」となる。
ツールはあくまでも解決方法の1つ
バズワードはだいたいテクノロジーの新しい手法になるので、単なる1つのツールにしかならない。
サービスの場合、ツールを使うことは目的にはならない。 それを使って誰のどんな課題を解決するのかが示されないとユーザーには届かない。
例えば、「AIを使った自動NFT化するメタバース空間です」は、誰がどういうふうに使うためなのかわからない。
所詮ツールなので解決方法の1つの手段にしかなりえない。
上記のターゲットは、実は自動車メーカー向けで、メターバス内に展示する新車を3Dモデリングする手間が課題だった。となれば、なるほどそういったサービスなのね。と理解してもらえる。
サービス側の押し付けはエゴになる
なんのためにサービスをやるのかといえば、ユーザーの課題を解決するため。これはもうはっきりしている。
でもサービスアイデアを何でも出してみましょう。みたいにやっちゃうと、未経験者は個人のやりたいことを混ぜてしまう。
サービス側がやりたいことをやろうとすると、ユーザーの課題は想定されない。課題に適した解決策もない。
ユーザー不在になる。 で、これを流行らそうとすると押しつけになる。ユーザーの拒否反応がでるとスケールすることはない。
これは単なるエゴになる。
ユーザーの課題に沿っていないサービスづくりは、サービスと言えないしその体をなしていないので、最初から発想し直すことをおすすめする。
自分のサービスを考える時の流れ
自分のサービスづくりは基本的にリーンスタートアップの考え方をベースにして、今までの経験で失敗したことを含めて細かい部分は自分なりの方法でやっている。
リーンスタートアップは、簡単に言ってしまうと、課題の発見と解決策が適しているのかを思い込みのまま進むのではなく検証しながら進めましょう。という考え方。
ターゲットの課題があって、そこに対する解決策を作ることでサービスが利用される。スケールする。
考える順番は、ユーザーは誰なのか?課題は何か?で解決策をどうするのか?という流れ。
ターゲット、課題、解決方法の整理については、 リーンスタートアップの実践本「ランニングリーン」で学んだ。
細かい部分や本の通りにやっていない、自分なりのやり方や発想の仕方もあるのだけど、今回は割愛。
ランニングリーンは、簡潔にガイドブックのように進めることができるので、実際に読みながら進めてみるのがおすすめです。
世の中がより良くなるのか
サービスを作る際にいつも気にしているのは、このサービスがはやることで世の中がより良くなるのか。ということ。
ネットの向こう側にいる知らない誰かが使ってくれて、ポジティブな感情(嬉しい、楽しい、安心とか)が芽生えるイメージ。
誰のためにと聞かれれば、自分ではない他の誰かのため。
サービスが広まることで、少しでも世の中にポジティブなものが生まれてほしい。それが結果的に世の中を少しでもより良くすることにつながるだろう。と思ってやっている。
自分の人生は他の誰かをポジティブにするために使う。 そうありたいと思っている。