自分がフットサルをしていることもあって、フットサルまわりのサービスアイデアをよく思いつく。
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アイデアの一つで課題として想定している仮説は、
フットサル場にとって、予約の入らない時間帯はムダコストになってしまうので、なんとか埋めて売上を上げたい
だろう。
で、本当に予約の入らない時間帯がある程度ないとこの仮説は成り立たないので、近所のフットサルコートの予約率を調べてみた。 最近はどのコートもネットで予約状況が見れる。
調査方法
サンプルは5つ。どのコートも行ったことがあるし、だいたい世田谷区の北西部近辺のエリア。
- フットサル世田谷 コート数3
- ミズノフットサルプラザ調布 コート数3
- 楽天地フットサルコート調布 コート数3
- ファンルーツパーク芦花公園 コート数1
- ヴィースタイル コート数1
集計方法
- 期間 : 調査日の次の日から1週間分
- 算出方法 : 予約可能な時間帯をトータルでカウント、その中で予約されている時間帯をカウント。トータルに対する予約されている時間帯を割って、予約率(%)として算出。
結果
数字は、予約率(%)、予約枠数/トータル数。
- フットサル世田谷 コート数3 43% 116/267
- ミズノフットサルプラザ コート数3 51.5% 103/200
- 楽天地 コート数3 44% 119/270
- ファンルーツ コート数3 58% 53/91
- ヴィーダ コート数1 38% 29/76
5コート合計: 420/904 = 46.5%
わかったこと
- 全体の予約率は半分を下回った
- コート数を複数持っているところは供給過多気味で予約率は下がりやすい
- 平日午前、昼あたりの時間帯は予約が入りにくい
- 予約が取りづらい土日は日中帯は隙間がないが、意外と夜の時間は空きがあった
- 50%を越えていた2つのコートについて。ミズノフットサルプラザは味スタ隣という立地で認知度が高い。ファンルーツは固定客の予約が継続的に入っていた。
フットサルコートの運営というビジネスで見ると、通常40〜50%の予約率でも運営できるモデルになっているようだ。
だいたいどこもレンタルコート代 1万円/h くらいだが、実際割引して 5000円/h で提供しているところもある。50%引きしても利益は出るのだろう。おそらく原価は30%以下。
空き枠を埋めればそれだけ売上は上がる。現状50%以下なので理想の予約率100%まで行けば売上は倍程度になる。
課題を解決した時の成長余地は2倍になる。 ということがわかった。
さらなる仮説
もう少し考えると、空き枠が埋まることは今まで埋まることのない余剰なので、埋まるだけ売上になる。 コート運営側は安く提供しやすいかもしれない。
利用者にとっては、土日は埋まりやすく予約できない。とあきらめて夜の時間帯を見逃しているかもしれない。現状利用者がコートにアクセスして情報をチェックする必要があるから、都度予約状況はチェックしづらい。 また、チームで予約する時はメンバのスケジュールの空きを確認する手間が発生して、直前の空き枠への予約は難しいかもしれない。
ユースケースの仮説
直前もしくは数日前のコート空き枠を格安で提供。ユーザがそれの情報を受け取って予約。空き枠が埋まる
「オトクにフットサル。個人で集まれ、緊急個サル」みたいなお知らせが予約が取れなかった利用者に届くといいかもしれない。
これから
課題の大きさという意味では、成長余地は倍という情報が得られた。この課題はフットサルコート運営者にとっては大きそうだ。
今後、フットサルコートの運営者と会話して今回の課題を探る動きに進む。と同時に利用者が直前の空き枠に対して参加したいかどうかの確認も必要だが、利用者視点は自分が持っているので、インタビューのサンプル数はそれほど必要ないだろう。
というような感じで、最初のアプローチとしていきなり自分のアイデアを形にするのではなく、一歩ずつ仮説と検証を重ねる方法をいくつかのアイデアに対して同時並行で取り組んでいます。
この方法はいくつかのサービス作りを通じて培ってきた、自分なりのリーンスタートアップの手法です。
ちょっと面白そうだから自社に活かたい!とか、自分のサービスでやってみたい!と思った方は是非コンタクトを。