まずは、なでしこ準優勝おめでとう!
4年前のワールドカップで優勝、オリンピックで銀メダル、そして今回準優勝。結果を積み上げた実績はほんとうに素晴らしいと思う。 選手・スタッフの努力もあるが、佐々木監督のマネージメントには脱帽。本当に素晴らしい。
テレビ観戦だけど、観ながら思ったことをまとめておく。
前半
観客は会場は完全にアメリカのホーム。歓声の大きさで声の掛け合いが聞こえない模様。
立ち上がりアメリカの追い越す動きとバスの連動性に日本のディフェンスが後手に回る。
アメリカの1点目。後から走り込んだ選手に低めのクロス。高ボールを想定して日本は裏をかかれた。
アメリカの2点目。背後から走り込んでくるアメリカの動きに対応しきれず失点。あまりにも短い時間での失点に日本は精神的に動揺している模様。
前半12分。日本は落ち着きを取り戻しボールを回せている。アメリカはブロックを作り高い位置でのプレッシャーにはもう来ない。サイドバックからのクロスは入れるようになっているが、精度が低い。ゴールを脅かすような攻撃にはならない。
アメリカの3点目。日本のパスミスから早い展開の攻撃。ディフェンスのミスからシュート。技術がぶれてしまった。
アメリカの4点目。これも日本のパスミスからの失点。相手が落ち着いてゴールキーパーの位置をよく見ていた。やはり他国ではないアメリカの攻撃性の高さが示された。落ち着きもあった。
振り返ると日本の3失点目、4失点目は防げたかもしれない。ただそれを引き出したアメリカの攻撃性の高さはやはり他国にはないものだった。
アメリカのディフェンスが良い。日本のパスワークを止めている。
日本はスリーバックにして宮間中心にボールが回るようになる。大儀見のテクニカルな1点目。
29分、なでしこの良い連動、パスがつながる。アメリカはアプローチできない。なでしこの攻撃、ディフェンスともに良く機能している。
前半のうちに2人の交代枠を使う。やはり残り時間あとの3点を取らなければいけない逆算をしての答えだろう。リズムが良くなっていただけにこれは大きな判断。賭けに出た交代だったが、菅澤はちょっとチームの力になれていないなぁ。
後半
アメリカはの攻撃。なかなか止めれない。
なでしこ2点目。やはりあきらめない。アメリカから2点取ったことは未来につながる。大きい。
アメリカの5点目。ライン際のボールで若干ボールウォッチャーになっていた。戻りぎみのボールはマークが確認しにくい。 日本に傾いていた流れをアメリカが引き寄せるような大きな得点。
アタッキングサードからのボールの失い方が悪い。自分たちのミスからシュートまでいけない。
アメリカは点差もあるので引いて守って少ない人数でカウンターの方法もあるが攻撃の手を緩めない。アメリカこそ攻撃は最大の防御をというように自分達の攻撃のペースを緩めない。
後半27分、スリーバックにして立て続けにシュートまでいける。菅澤も機能しだした。鮫島のクロスの精度がもっと高ければ、攻撃の可能性を高めるんだけどなあ。
澤のヘディング、惜しい!
日本もボールを放り込むがアメリカも守りを固める。
アメリカは点差があるからか精神的余裕がある。相手をいなすプレーでボールを奪い切れない。アメリカの技術が光る。
試合が終わってみて
アメリカは日本に勝つための準備を徹底してやってきていた。ボール回しではかなわないので、セットプレーのパターンを工夫してきた。試合立ち上がりから見事にはまった。それが2点。
そこからの動揺に漬け込んだ2点。
アメリカは強かった。 放り込むのではなく、ボールを持ち仕掛け、いなしなかなか日本はボールを奪えなかった。シュート数がいかなかったのは、アメリカの守備の良さと個々の技術の高さが理由だろう。
日本は立ち上がりの失点でとても難しい状況だったが、粘り強く攻めて2点をとった。アメリカから複数得点できるほど差は縮まってきているのかもしれない。
これから
なでしこの成し遂げたものは大きい。が、今後継続できるかが日本女子サッカー界にとって重要な課題だろう。
今回の選手たちの主力メンバは8年以上も佐々木監督と一緒にやってきていて成熟度が高い。年齢的にも20代後半の選手が多く、来年のオリンピックまではこのメンバで続けると思うが、4年後のワールドカップは若い世代を入れていかねばならないだろう。
そうした時に新たな血となるのは誰なのか。4年後にチームの成熟度はどれくらい高まっているのか。
世代交代 が今後のなでしこのキーワードになる。