RUNNING LEAN はリーンスタートアップを実践するのに最も参考にするべき本で、自分も何度も読み直しては実践を繰り返している。
重要な要素をとてもシンプルな文章にまとめていて読みやすい。しかし、文章が簡潔であるがゆえに言葉の背景や意図が捉えきれず、実行に移すまでの理解度に満たない部分もある。
まだよくわからない部分はいくつかあるが、関連する製品を売りましょう。 はそのひとつだった。
他の仕事をするのではなく、サービスに関連した製品を探しましょう。ライセンス販売・(本書のような)書籍の執筆・ワークショップの開催・講演などです。これらはビジネスに関連しているだけでなく、オンラインの評判やブランドの形成にも役立ちます。いずれ収益にも貢献するでしょう。圧倒的な優位性につながる可能性もあります。
じゃあ、自分のサービスの関連する製品ってなんだ? OpsDeliver をリーンスタートアップ実践中のサービスとしているが、これの関連製品って何になるのだろう?
正直よくわからなかった。
よくわからないながらに生活費を稼がないといけないので、色々もがいていた。結果的に今売り上げているものがサービスの関連になっていた。
このことを整理してみる。
現状の売り上げているもの
OpsDeliver の売上はまだほとんどないので内訳は入らない。
最近の売上内訳は以下。
- OpsDeliver の開発要素を使っての開発案件
- Chef(knife solo) 研修講師
- エンジニア社内勉強会講師
開発案件は、とあるクラウド事業者さんが同じようなものを社内で作りたいというリクエストに対しての開発案件。現在進行形。
コードそのものは使いまわせていないけど、モデル設計など基本部分はそのままにカスタマイズ対応している。
これ1本で生活費+経費がギリギリまかなえている。カスタマイズの部分が予想よりも膨らんだので本当はあと+20万/月くらい欲しいところ。
2つ目 Chef研修講師は、 OpsDeliver を作っている時に見せていた方から、Chef研修講師を探している会社があるよと紹介いただいた。
2月から5月まで全6回で実施済み。まとめは Chef講師をしたのでまとめ に書いた。
3つ目 エンジニア社内勉強会講師は、OpsDeliver をビジネス用途に売れないかと思って、知り合いのホスティング事業者さんに紹介しに行った結果、モノは売れなかったけど社内のエンジニア向けに勉強会をして欲しいとリクエストをいただいた。1月から6月まで月1回。次回が最終回。
今まで、インフラ革命の概要、Chef概要、Docker概要、新しい業務スタイルなどの話をしてきて、最近はその会社の業務課題をディスカッションする司会みたいなことをやっている。
どう関連しているか
開発案件はそのものだけど、講師仕事は OpsDeliver の技術要素が使える。
OpsDeliver は Chef + Ruby on Rails で開発されているので、Chef のノウハウは開発上も必要で、それを伝えるのが講師仕事。
開発環境として Docker を使っているので、Docker/Chef あたりの話は特に新しく調べることなく話せる。業務スタイルも今までの実績を元に紹介できる。
という感じで、勝負したいサービスの技術要素を使ったものになっている。
ポイントは自分の今手にしている要素だけですんでいることで、仕事のためにサービスと関連しない新しい要素を取り入れる必要がないことかと思う。
仕事を作る上でのポリシー
結果的にサービスの関連で稼げているが、そうなるためには自分なりのポリシーをいくつか持ってアプローチしていた。
マッチしないものは断ってっきた。断るとその案件の売上は得られないけどが、自分のやりたいものと関係無いものに時間を使ってしまうのことになる。
金銭的リスクだけではなくて、やりたいことをやる時間を確保するリスクもあるので、お金だけを追ってしまうとチャレンジする時間がなくなる。
何でもやるような常駐はしない
自分の作っているものと全く関係ない状態になってしまう状態が 常駐して何でもやります。昔売上がほしい時にゲーム会社に常駐していたが、自分のサービスづくりや他のことができなかった。
同じようなことで、単発の受託開発はしないとも言える。単発の受託開発は顧客の要件がはっきりしていているので、自分のサービスとは違うものを作らなくてはいけない。
時間を売っている だけの感じになってしまうことからは避ける。
ソースコードのライセンスは渡さない
書いたソースコードを自分のサービスにフィードバックするには、ライセンスを渡しては使えないので、顧客側と同意しておく必要がある。
ライセンスには自分のサービスの将来的な価値が反映されるべきなので、本当は単なる時間単価ではない金額が反映されるべきで、あまりそのことを意識せずに交渉しているケースが多いのではないかと思う。
フルコミットしない
関連する仕事を作れたとしても、週5日全て埋めてしまって自分のサービスにチャレンジする時間がなくなってしまえば何もしていないのと同じ。
最近は週に1日もしくは2日は自由にできる時間を確保している。同じように開発案件ではリモートワークOKと常駐時他の業務してもOKの条件も得ている。
今後
開発案件で生まれたコードを OpsDeliver にフィードバックしていき、リニューアルをかける予定。
講師案件はChef/Dockerを中心に研修講師を今後もしていきたいと思っているし、ホスティング・クラウド事業者さんは Chef のような DevOps 的なツールを使えるエンジニアを確保できていないようなので、トレーニング講師として需要あるのではと思っている。
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まとめ
ポール・グレアムのラーメン代を稼げとか色々な言い方があるが、自分なりに動いてみてようやくサービスの関連製品で稼ぐことの意味ややり方がわかってきた。
結局、人は稼いで食べていかないといけないので、どう稼ぐか が明確にならないとチャレンジも単なる掛け声にしかならなかったり、あっという間にキャッシュが尽きてチャレンジ終了になる。
本当はこういった日常的な振る舞い方がすごく重要で、もっと創業者同士で交流して良いノウハウ・情報が飛び交わないといけないと思っている。そんな場所はないのだろうか?
ということで、これを読んで何か気づいたりしたことがあれば、フィードバックを是非いただきたいです。