この本は心理学者が数年にわたり数百人にインタビューした結果から、”運の良い人” “運の悪い人” の違いについて調査し、その差異から法則を導き出した。その解説を行っている。
邦題は “運のいい人の法則” だけど、原題は “The Luck Factor ~ Four simpe principles that will change your luck - and your life” で、単純な4つの法則であなたも運が良くなるよ的なメッセージです。
“運がいい” の定義
事前に理解しておいて良いと思うのは、”運がいい” という意味が単に宝くじに当たりやすくなるとかそういう確率論的な数字の向上方法ではなくて、主観的に “自分は運がいい” と思う人になるということを指している。
実際、運のいい悪いの基準は調査対象者の主観によって定義付けている。自分は運がいい?という単純な質問への回答ということになる。
運がいいと思っている人は、自分の周りには良いことが起きやすいと思っている。逆に運が悪いと思っている人は、自分には不幸はことが次々起きると思っている。
で、運がいいと思える自分になるためにはどんなことをすればいいのか。ということを示している。
結論的には自分の振る舞いが全て
結論を書いてしまうと、運のいい(と思っている)人になるには 自分の考え方や行いを変えること だということ。
特に、ネガティブ思考からポジティブ思考に変える、要は心持ちひとつだということ。
これがこの本の全てであり、それ以上でもそれ以下でもない。
そして4つの法則
- チャンスを最大限に広げる
- 虫の知らせを聞き逃さない
- 幸運を期待する
- 不幸を幸運に変える
を持てば運のいい(と思われる)ことが起きやすくなる。
膨大なデータで裏付け
結論はそれまでで、それを裏付けるための4つの法則に沿った調査結果のデータを示し続ける。
わりと最初の段階で結論は見えてしまうので、あとはその証明にページを費やしているから、退屈なら飛ばし読みして良い。
調査結果はグラフで示されているので、その部分だけを抜粋して見ればどんな意図で明らかな点は何かがわかると思う。
最後の部分では、運が良いと思っていたもしくは悪いと思っていた人がワークショップを経て、どのように変化したかを示している。基本みんな運がよいと思う傾向が強くなる結果で、まぁそうだよねという感じ。
人生うまくいかないと思っている人には良いけど
自分自身はポジティブ思考なので、もともと運が悪いとは思っていない。むしろ良い出来事が偶然起きるなぁなどと思っている方。
なので、途中から読み飛ばしてワークショップも退屈だった。
運が悪いと思っている人が運を良くしたい(正確には、自分は運がいいと思いたい)と思っている人には良いのではないか。
やはりポジティブ思考はメリット大きいなと思う。新しい発見としては人への対応の仕方というか人を受け入れる許容とか興味とか人間性のような要素もあるのだなという部分。やっぱり人間は人との関わりの中で生きているからなぁと思うところだった。
最近うまく行ってないけど、人生を前向きに生きたいと思っている人におすすめな本。