Titanium で In App Purchase する手順(StoreKit)


Apple の審査も DmAtChatFTupdater 両方通ったことだし、Titanium Mobile 上で In-App Purchase を導入する手順をまとめておく。

基本的には4つの環境にまたがって実現する。

  1. iTunes Connect
  2. コーディング、Titanium Studio
  3. Xcode
  4. iPhone実機

参考にしたURL

  • http://kray.jp/blog/iphone-in-app-purchase/
  • http://d.hatena.ne.jp/glass-_-onion/20111201/1322697417

前提

  • すでに iTunes Connect 上でアプリが登録されていること
  • 開発環境に Titanium Studio でプロジェクトが作成され、iPhone シミュレータが起動できること
  • 開発環境に Xcodeがインストールされていること

iTunes Connect 上での作業

In-App Purchase の Product を作る

  1. iTunes Connect へログイン、”Manage Your Apps” をクリック、In-App Purchase を導入したいAppをクリック
  2. “Manage In-App Purchases” をクリック
  3. “Create New” をクリック
  4. Select Type にて選択する
    • 消費する一時的なアイテムなら Consumable
    • ある機能を有効にするなら Non-Consumable
    • 定期購読系なら各 Subscription : 審査基準が厳しいなどあるようでまだ試したことはない
  5. プロダクト情報を入力する
    1. Reference Name : 内部管理用の表示名
    2. Product ID : 内部管理用ID、他の App も含めてユニークにする必用があるので、”AppName_ProductName” みたいにするといいかも
    3. 価格を決める
    4. Detail部分を入力する
      1. Language : デフォルトだと英語。Display Name は App/App Sore 内で表示される名前なので、ユーザにわかりやすいものにする
      2. Hosting Content with Apple : Apple の中にコンテンツを預けていなければ “No”。通常 No でいいはず
      3. Screenshot for Review : Appleが審査するときのため用のスクリーンショットで App Store内には表示されない。何かしらアップロードしないと Status が変わらずプロダクト登録完了しないので、適当なものをあげておいて、動作確認後取ったスクリーンショットをAppサブミット前に変更する。
    5. “Save” をクリック
  6. In-App Purchases の一覧表にて、Status が Ready to Submit になったらOK
  7. タイプが Auto-renew subscriptions の場合、一覧表の下にある View or generate shared secret のリンクを押す、キーをメモっておく

iTunes Connect テストユーザを作る

  1. iTunes Connect のトップページに戻り、Manage Users > Test User > Add New User して作成する
  2. クレジットカードの情報はいらない。入力するとテスト時に購入処理ができない。登録時に必須になっている場合は一度登録してあとで削除する
    • 参考QA http://iphonedevsdk.com/forum/iphone-sdk-development/63008-in-app-purchase-test-account-verification-required-cant-get-passed.html

StoreKit をプロジェクトに配置する

  1. Appcelerator Marketplace で StoreKit module のページを開く
    • https://marketplace.appcelerator.com/apps/794
  2. Download してPCローカルに保存された zip ファイルを解凍する
  3. In App Purchase を適用したいプロジェクトのディレクトリに StoreKit module を配置する
    • iPhone用なのでパスは、ProjectName/modules/iphone/ti.storekit となる
  4. Titanium Studio にて該当のプロジェクトの tiapp.xml ファイルにて確認する
    • Modules の一覧表に “ti.sorekit” が確認出来ればOK
    • XMLファイルのソース的には タブの中に以下の様な記述があればOK
      <module platform="iphone" version="1.6.4">ti.storekit</module>

コードを書く

example の app.js を読んで、記述の仕方を把握する

  • ProjectName/modules/iphone/ti.storekit/versionNo/example/app.js
  • 基本的にはここに書かれている処理を理解すれば流用可能

基本的な機能

購入情報は iPhone のローカルメモリと iTunes Connect に保存されるが、ローカルメモリ上に情報がない場合(購入済みなのに購入していないことになっている)ことを復旧させるためにリストア(iTunes Connect の購入履歴をローカルメモリへコピーする)処理がある。

  • Storekit.canMakePayments : 購入可能状態かどうか、true/false で返る
  • Storekit.requestProducts(product) : iTunes Connect で作成した In App Purchase プロダクト(product)の情報を得る
  • Storekit.purchase(product) : product を購入する
  • Storekit.restoreCompletedTransactions() : すでに購入済みのプロダクトがローカルにない時にリストアする

最初に記述する部分

var Storekit = require('ti.storekit');

Storekit.receiptVerificationSandbox = true;

In App Purchase のタイプが Auto-renew subscriptions の場合、receiptVerificationSharedSecret の記述をする。メモっておいた Shared Secret のキーを記述する。

Storekit.receiptVerificationSharedSecret = "<YOUR STOREKIT SHARED SECRET HERE>";

Expample app.js 上で function にして記述してあるので、そのまま流用しやすくなっている。

function requestProduct(identifier, success)
{
	showLoading();
	Storekit.requestProducts([identifier], function (evt) {
		hideLoading();
		if (!evt.success) {
			alert('ERROR: We failed to talk to Apple!');
		}
		else if (evt.invalid) {
			alert('ERROR: We requested an invalid product!');
		}
		else {
			success(evt.products[0]);
		}
	});
}

購入処理のイベントが拾えて購入済、購入処理、リストア処理、Fail ごとに処理も書かれているので、これもそのまま流用できる。

Storekit.addEventListener('transactionState', function (evt) {
	hideLoading();
	switch (evt.state) {
		case Storekit.FAILED:
			if (evt.cancelled) {
				alert('Purchase cancelled');
			} else {
				alert('ERROR: Buying failed! ' + evt.message);
			}
			break;
		case Storekit.PURCHASED:
			if (verifyingReceipts) {
				Storekit.verifyReceipt(evt, function (e) {
					if (e.success) {
						if (e.valid) {
							alert('Thanks! Receipt Verified');
							markProductAsPurchased(evt.productIdentifier);
						} else {
							alert('Sorry. Receipt is invalid');
						}
					} else {
						alert(e.message);
					}
				});
			} else {
				alert('Thanks!');
				markProductAsPurchased(evt.productIdentifier);
			}
			break;
		case Storekit.PURCHASING:
			Ti.API.info("Purchasing " + evt.productIdentifier);
			break;
		case Storekit.RESTORED:
			// The complete list of restored products is sent with the `restoredCompletedTransactions` event
			Ti.API.info("Restored " + evt.productIdentifier);
		    break;
	}
});

テスト

Titanium Studio 上から iPhone シミュレーターを起動するとテストの購入処理ができないようで、Xcode から実機で起動してのテスト方法が Example app.js の中で書いてある。

1) Storekit works in two different environments: “Live” and “Sandbox”. It automatically uses the “Sandbox” when you run your app in Xcode. This means that “Deploy to Device” in Titanium Studio will connect to the “Live” environment! Using a test account in “Live” will ruin the test account. And paying for items with a live account will quickly suck up your hard earned cash. So be careful!

  1. テストを実行する実機の iPhone 上で Settings > iTunes & App Stores でログアウトしておく
  2. 1回、該当のプロジェクトを Titanium Studio から iPhone シミュレーターで起動して、落とす
  3. プロジェクト内にある、ProjectName/build/iphone/ProjectName.xcodeproj を開く
  4. Xcode が起動する
  5. 実機の iPhone をつないで、”Scheme” でその実機を選ぶ
  6. “Run” ボタンを押して、実機からアプリが起動して購入処理をテストする
  7. iTunes Connect で作成したテストユーザの情報でログインする
  8. 購入が出来ればOK

iOS Simulator Screen shot 2013.04.09 10.35.29  IMG_2464  IMG_2465

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Apple にサブミットして審査を受ける

iTunes Connect の Manage Your Apps にて新しいバージョンのアプリを作る。その際に In App Purchase を適用することを忘れずに。

UI上 Restore のボタンを用意するには必須。処理上で書いていてもUI上にリストアボタンがないと Apple が審査時にリジェクトする。

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