シリコンバレーに飛んで1.5年のFさんとお話した。
自分の思うシード期のスタートアップの懸念や思い描いているやり方について質問してみた。
検証していないのに資金を入れるのはリスク高すぎなのでは?
- エンジェルの気に入ったサービスならお金入れて良いのでは
- 検証結果がないことをリスクと理解していれば良い
- お金が入れたらフルコミットでやることは必須
ヒアリングユーザの見つけ方は?適切なユーザに巡り合えるのか、想定したターゲットに巡り合えない難しい部分
- Linkedin でサービスに関連の在りそうなキーワードで検索して人を見つける。インセンティブあげるから、ヒアリング依頼した
- 実際テストユーザがついてから短期間でかなり良くなった
- フィードバックをすぐくれるテストユーザだった
イノベーションの解では、早く利益を出して売上は気長にという主張がある
- 利益、売上、ユーザ数より valuable になっているかどうかが基準
- valuable : そのサービスに価値があると確認できた状態。ユーザが付いた、売上が上がった、使い続けてくれた、アクティブ率、退会率が低いなど
- valuable になっていることを証明しないと次がない
- valuable と判断されれば、同じエンジェルが追加投資してくれる、valuation が上がる
- valuable にならなければ、value downでの調達 or エンジェルへの返金(Convertible Notesなので)
サイクルを重ねながら進めると結果的に時間がかかるアプローチになるのでは?
- 遅いことはない
- 検証は1週間くらいで判断して次のステップに進んでいる
- いきなり大きく出るのではなく、サービスの有用性を小さな規模で証明しつつステップを踏む
検証効果でた?
- 測ってみるとサービスのダメさや改善の結果がはっきり見える
サービスが行けているかの判断は?
- スケールするかどうかが valuable の判断、投資家の判断になる
- 日本は valuable がないものに投資してみんな大変になっている
話し終わって思ったこと
- 自分の描いているシード期の進め方/考え方はだいたい合っているとわかった
- 検証して、狭い規模のユーザに対してサービスして、改善を重ねる、徐々にユーザ範囲を広げる、と言うことは日本でもシリコンバレーでもどこでもできる
- ユーザヒアリングにSkypeなどを使えるなら場所に依存しないやり方が出来るということ
- お金と人の面はローカルに依存する
- VC/投資家の考え方の深さと判断の明確さがある
- リーンスタートアップの取り組み方をしていることがテンプレートになっている。用語も同じ
- リーンスタートアップの手法が明確に提示されている
- 日本でやるには創業者がしっかりやらないと VC の力は頼りにできない
- 投資をうける前に valuable なサービスにしてしまうのが最も確実なやり方
- デメリットはサービスを作る時間がかかること
- 学びながら試しながら投資されたお金を使い切る前に結果を出すという状況は、やはりリスクのある状況
- valuable の証明ができて追加投資を前提に出来るのは、投資家のお金の貼り方が日本と違うからだろう。日本のエンジェルだと1回目の投資でリターンを期待している気がする
シリコンバレーの強さはリーンスタートアップという考え方が出た時に、実際何をすればいいか明確にすぐに作られて、適用されることではないかと思った。創業者へのレクチャー、アドバイス、人的リソース(外注も含む)の圧倒的な厚さもある。
ただ、リーンスタートアップの考え方がスタンダードになっているということは、人のブランド力やネットワーク(メディアリーチも含めた)という要素は大事ではなく、サービスの成長を証明しないと価値は出ないという判断基準になったということ。これは地域の依存性が低く取り組めると思っているので、どの国でサービスが生まれようと価値あるサービスであることが証明できればOKだと思う。あとはどこの国からお金を入れるか、どのタイミングが適当かを考える必要はある。