ringoさんに「超整理法の極意は新しいもの順なんですよ」と教えてもらったけど、いまいちピンと来ていなくて、読んで理解してみようと思って読んだ。
- 作者: 野口悠紀雄
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1993/11
- メディア: 新書
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内容は1つの主張を従来色々な人達が主張してきた整理法を批判して、多角的に主張を成立させようとしている本。
主張は至ってシンプル。「自己で利用する情報は時間軸で並べる」というもの。
- 整理法と言いつつ分類することは一切しない
- 資料として足されたものはファイルにまとめて棚の一番右(もしくは左)に加える
- 棚から参照するために出された資料は元の位置に戻さず、また一番新しい場所(棚の端)に並べる
- 新しい場所の反対側にたまった動かない資料は利用する価値のない資料とみなせるので、捨てられる
非常にわかりやすい。
「整理」という言葉を聞くとどうしても分類しようとしたり、見た目をきれいにしようと(これは「整頓」だと本書で指摘してる)したりするが、情報を利用する上では効果的ではないことがわかる。
この本を読んでから、同じように本棚を使って利用した順にファイルを並べてみるようにした。確かに今取り掛かっているものはよく参照するので、新しい側にあるから探しやすい。名刺も分類せずに、もらった順にファイルに入れることにした。と言っても、名刺の検索は Evernote に読み込ませて行うのですでにファイルを参照することはほとんどないのだけど。
注意点としてはあくまでこの整理法は個人としての利用にとどめるべきで、集団でやってしまうと参照頻度がばらばらになるので成り立たない。
あとは、この本が書かれたのは1993年。PCを使った整理法も紹介しているが、ネットもなくアプリケーションも限定的な時代なので、だいぶ古い。現代では Google もあり、Evernote や Remember The Milk のような複数の端末でも同じ情報を同期できる仕組みもあるので、もっと発展的なツールを活用した方がいいだろう。
分類する必要がないだけでも整理に対する重たい印象が軽くなった。という意味でよいノウハウを1つ得られた本。
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