やりたいことをやれ


誰かのお勧めな本として紹介されていていたのと、本田宗一郎の本は今まで読んだことなかったので読んでみた。

やりたいことをやれ

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書かれているものはこの本のために書き下ろしたのではなく、おそらくそれまで本田宗一郎がインタビューや執筆した文章内から抜粋したものを集めた文集になっている。1ページに1話。少ない文字数なので、回りくどくなく単刀直入な主張、考え方が並ぶ。

恥ずかしながら初めて本田宗一郎の考え方に触れたのだが、一経営者のイメージとは少し離れた技術者としてのこだわりや実践主義のようなものが強く押し出されていて自分としては意外だった。

特徴としては以下にまとまるかと思う。

  • 自身が技術屋であり続ける</p>
    • 営業周りはパートナーであった藤沢氏を信頼して任せ切っている
  • 実践主義
  • 時代の変化は激しくそれに対応しないと取り残されてしまう危機感
  • 若者は年寄りに埋没するな
  • 子供や若者の芽をついばむ教育はするな

この本自体は2005年9月の初版だが、実際発言されている時期はもっと前かと思う。そう考えると当時から先見性の高さや個人が組織に埋没しない考え方を持っていて、これは今でもなお新鮮に感じる部分だった。技術にこだわる部分は、なぜ本田技研という別会社が存在する理由としてよく分かった。

大きな有名な会社というとどうしても大企業病が必ずあると思ってしまうし、実際みてきた会社はそうであることがほとんどだったが、この文章を見る限りそれは起きないような気がするくらい、チャレンジングで余計な政治色や力関係がなくスピード感を大事にしたベンチャーのようなイメージを持つ。

インターネットによって、技術者(エンジニア)が世の中に起こせるインパクトが最大化された。技術の進展のスピードはますます上がり、常に新しい技術、アプローチ、サービスが登場する。それをキャッチできずに古いものに埋没するものは時代の先端フィールドから退場させられる。これらは現代の出来事として実感を込めて確実にいえることとして、認識されているかと思う。

本田宗一郎が述べている内容は現代の考え方にマッチしていて、古くささによる落胆よりかはもっと前に進むための励ましや触発を与えるの文章のように感じた。

もしかしたら古い、新しい問わず、昔から技術を中心にチャレンジしてきた人の普遍的な考え方なのかもしれない。今はその普遍的な考え方がネット上ではよく見えやすいのかもしれない。自分としては転職を重ねつつ働いてきながらやっとつかんできたことが、かなりの部分でマッチしていたので、そう思いたいと思うし、またそうであってくれたらそれなりの時期を過ごしてきた自分の今までに対して良かったと思えるうれしいことでもある。

うれしさと励ましをを与えてくれた、そんな本だった。

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