外国法人の日本支店設立 フローと準備

実際にアメリカ法人の日本支店設立を自分でやってみたので、今後同じようなことをやってみようと思っている方の参考になれば。できるだけ、これさえ読めば申請出来る!という状態になることを目指します。

大きなフローは日本法人を作る時と同じだけども、ちょっと異なる部分もあるのでポイントを抑えられればと思います。基本的には事務処理なので、外部に委託しなくてもフローと書類が正しく守られれば個人で行うことが十分可能。

手続きの順番は以下のようになる。

  1. 申請する準備をする
  2. アメリカ大使館へ公証を受けに行く
  3. 法務局へ登記する
  4. 税務署に申請する
  5. 都税事務所に申請する
    • 支店の住所を東京にしたので
  6. 銀行口座を開設する

銀行口座開設は税務署の前に行っても可能。その方が登記簿の発行代が節約できる。詳しいことは追々。

あまり馴染みがないのが公証を受ける部分かと思う。ロジックとしては、

  • 外国法人が主になるので日本の役所はその会社の情報が正しいか証明できない
  • だからその会社のある本国(アメリカ)か日本国内ならアメリカ大使館で、この会社の申請内容は正しいですよ、という公証をしてもらう
  • 公証の印を信じて法務局は登記手続き行う

ということのようだ。ロジックは理解できるけど実は公証を受ける時にはちゃんとチェックしていなかったりしていて、結構いい加減なところもあったりする。このあたりも追々伝えられれば。

最初に準備するものをあげておく。

  • 印鑑を作る</p>
    • ハンコヤドットコムで会社設立3点セット¥16,800のやつにした
    • 2点セットもあるけど、念のため3点にした
  • 日本支店をスタートさせる日を決める
    • 公証を受ける日の前になっていること
    • 日付の流れは以下のようになる
      1. 外国法人で日本支店をつくろうと決める
      2. 日本支店を開始した(公証を受ける前に始めてしまってOK)
        • この日付が法務局、税務署などの申請時にも記述する必要がる
      3. 各所に事後として申請する
  • 宣誓供述書とその訳文を作る
    • アメリカ大使館での公証の説明時にサンプルを示します。

とりあえず、導入としては以上。フロー毎に詳細に説明出来ればと思います。

JTPAセミナー「シリコンバレー・サバイバル – 20代の若者たちが語るアカデミア&ビジネス最前線」に参加した

今回のシリコンバレー滞在のもうひとつの目的はJTPAのセミナーに参加することだった。2009年のJTPAカンファレンスには参加したものの、日常的なJTPAのイベント参加者と交流できていた訳でもなく、どんな人達がいるのか知りたかった。あとはシリコンバレーでの日本人コミュニティはSVJENとJTPAくらいでとても少なく、ネットワーキングしやすい日本人コミュニティに早めにリーチしておきたかったという思惑もある。SVJENは6月のネットワーキングパーティーに参加していた。

当日の様子はJTPAでも紹介されていて、Ustreamでも見ることが可能。

fluxflexで一緒にやっている id:keikubo も話して、fluxflexのサービス概要を紹介した。参加者の反応も気になったところ。これはなかなか反響が大きくサービスの方向性は間違っていないことがこの場でも分かった。今後日本でもサービスの紹介は進めていくので、色々な反応が聞ければと思う。

20代の彼らの話や質疑応答を通して感じたことは、「自分で決めて、自分で実現させる」というシンプルなことをやり通してきているし、その成功体験が彼らの自信になっているので生き生きしているように見えた。海外の大学に入るために自分で教授にアポを取ってアメリカを回ったり、スタンフォードに入るために教授の推薦を工面したり。自分で考えて行動してきてスタンフォードに入ってきている。

自分自身でリスクを取ってアプローチして手に入れる。実はこの経験ってやれているようでやれていないことだと思っている。自分が考える or 実行する前に誰かがやってくれる環境に囲まれやすいとも思う。本当に自分一人でどうするか考える、やることを決める、実行する。他の誰でもない自分自身で行うから実現したときの快感に似た喜びはすごく大きい。彼らはすでにその経験をあの若さで経験している。今後、何を創りだしていくかすごく楽しみに思えた。自分ももう少し早い段階でこんな経験をしていれば、、とも思うがそれは仕方が無いし現在大きなリスクを取ってスタートアップしているので、これはこれでよし。ただ、彼らの残された時間の多さが羨ましく感じる。ほんとうに羨ましい。

シリコンバレーにいる日本人で意外と多いのが日本人企業の駐在員。逆に現在スタートアップをしている日本人は数名程度だろう。企業に依存しながらシリコンバレーの地にいる人達には自らの意志で立っている彼らの姿はどう写ったのだろう。自分自身のリスクを取る振る舞いをし始められたら良いなぁと思った。

前向きなエネルギーをたくさんもらった。良い場だった。

以下は当日のメモ。

石綿整
  • スタンフォード PhD Electrical Engineering
  • 小学4年生 マリオ 物理興味持った
  • 0/1の半導体を作った場所がシリコンバレーだった
  • スタンフォードの教授がファウンダーになってる アイデアがあればすぐ会社作る
  • 半導体の素材としてダイヤモンド注目 固体の中で一番熱が伝わりやすい、一番固い
  • 電子源として使える Diamondoid
  • 人工ダイヤモンドが作れれば安くすむよ
  • スタンフォードは物理をサイエンスとして捉えるのが上手
  • 夢は日本の教育と起業のギャップを埋めたい
郡司まりか
  • 色々住む場所を点々としてきた
  • Stanford University, Materials Science and Engineering Ph.D.課程所属
  • 物理学の半導体材料を研究している
    • ナノテクという分野らしい
  • ナノサイエンス 基礎研究、ナノテクノロジー 応用研究
  • ムーアの法則
    • 60年以上の研究
    • 短期的 微細加工プロセス、オフ時の消費電力の問題
    • 長期的 新しい材料、構造で高集積化、高性能化
  • ナノワイヤが面白い構造 縦に構造させる
  • 赤血球が電気を取れるか 将来性のある分野
宮崎勇典
  • 東大後、Stanford University, Chemical and Systems Biology Ph.D.課程所属
  • 小学校までシンガポールとハワイ、最初は帰国子女
  • タンパク質の研究している
  • 60兆個ある、タミフルの薬のターゲットもタンパク質
  • 酵素がないのがお酒が弱い
  • 光るタンパク質を発見した いろんな色を出せる ノーベル賞
  • タンパク質を制御する 形を変える
  • 海外大学留学説明会に日本に行った 1月にも行く
クボケー
  • 個人、中小企業、スタートアップがターゲット
  • 無料からはじめられる
  • fluxflexがあらかじめ設定しておく
  • できるだけユーザがサーバのこと考えなくていい
  • 4つのサイクル
  • 開発はテスト自動的にWebサービス用のDropboxみたいな感じ
  • 運営はメイン
  • ノウハウのいるサーバ構造が構築されていて、気にしなくて良い
  • テストユーザいれているよ
船木信宏
  • 2009年9月会社作った SmashBooth, Inc.
  • Co-founder 田畑さん
  • 「寄付」crowdfundingという単語があるらしい
  • 寄付ほしい人と、払いたい人をマッチングさせる
  • たくさんの人から小額をもらう
  • 今いろいろやっている モバイルでできるように
  • 余ったマイレージを使えないか画策中
  • Senzoo.com
近藤誠
  • Evernote
  • 最近の100万人 83日で達成
  • 日本人ダントツで第2位 18%
  • スタッフ40名
QA
  • 1. 今の研究分野、事業領域にしたか?</p>
    • アメリカに来たかった、スタンフォードは共同事業が多いから、人は手にしたものには、誰も提供していないインフラのサービスだから
  • 2. 苦労は?
    • こっちに来て奨学金を得る苦労があった。やりがいがある。スタンフォードの中でもダイヤモンドを使っているのは自分だけだった
    • 楽しくやりがいを持って4年きた。意味のないミーティングはない
    • あまり感じない。自分がやりたいことをやってきた。動いていたら誰かが助けてくれた。
    • ビザに苦労した
  • 3. チームづくりの苦労?
    • インフラのスキルとソフトウエアの勘所が分かる人 経験がある人が必要だった
    • 質問攻めにして、プロトタイプを見せたりして意気投合した
  • 4. 日本に戻ったら何をしたい、何を変えたい
    • すごく後だけど教育に関わりたい
    • ロールモデルになれれば
  • 5. 問題、課題が一番難しい、かつ解決できたこと 成功体験
    • スタンフォードに来るために1回のプレゼンで、国際学会で論文出してかなった</p>
      • でも楽しかった、日本にいたらできなかった。自分で決めてやって仕留めた快感
    • 成果を出して楽しんだ
    • 大学の情報を得て、アメリカ1週間で教授に会った、実際かなった
    • 学費が大きかった、工面できて卒業できたこと
    • ビザ
  • 6. アメリカ来てみて思ったこと
    • ディスカッションする相手があまりいない日本、アメリカはみんなでディスカッションする
    • 感覚的に思っていたことが実現した
    • 上下関係がある、ちゃんとした英語を使わないと目上の人に対して
    • バイオロジーは東大のほうが設備が良い
    • 思ったよりもアメリカは安全
    • 人物金が揃っていると思っていたけど、ネットワークに入っていく厳しさ
  • 7. 日本人に対してどう思いますか
    • 行動力がない、やりたいことを主張して行動する人が少ない
    • 安定志向に走らないでほしい、リスクが高い事はしない
    • 自分の人生に責任をもってほしい、どうなっても自分が生きていくと思う、ハッピーに生きて行くこと
    • 日本人ですごい人多いのに、シリコンバレーのスタートアップファウンダーが少なくて、待ってます

CLOUD EXPO & RightScale User Conference in US に行ってきた

2週間ほど久しぶりにシリコンバレーに行ってきた訳ですが、その目的の一つが本場のCLOUD EXPOを見ることだった。

まだ知らないクラウドサービスがあるかどうか、またfluxflexと同じようなサービスがあるかどうか、最新の情報がそこに行けばあると思っていた。RightScale User Conference に申し込むとCLOUD EXPOの参加費がタダになるということで、こちらもついでに見てみようという感じだった。

で、結果的にどうだったかというと、CLOUD EXPOは非常に残念な場だった。むしろRightScaleの話のほうが実践的で内容は良かった。

f:id:d_sea:20101118105032p:image:left

CLOUD EXPO はクラウド上で展開しているサービスの見本市というよりかは、完全にエンタープライズを意識したITベンダーの宣伝の場になっていた。各セッションのスピーカーはスポンサー企業の担当者で、展示物もハードウエアもあり、自社のソフトウエアもあり、「クラウドにかこつけた」キーワードで今まで通りの自社製品のアピールをしている。

スポンサー企業のたくさんお金を出している上位を見ると大手ITベンダーであり、クライド?と思ってしまうようなメンツだ。

アメリカらしいちょっと変わったセッションといえば、スタートアップがクライドを活用するための指南、SaaSスタートアップを束ねるようなコミュニティの紹介というところだろうか。ただ、これらのセッションもスタートアップを顧客と狙うコンサルタントが話していて、スタートアップが自ら語る生きた情報ではない。

基本的には日本のよくあるクラウドセミナーでITベンダーがアピールする傾向とまったく同じなことが分かった。その次の週に日本で行われたCLOUD EXPOのほうが、さくらの新サービス発表とかニフティクラウドにAWSの方が飛び入り参加したりして、実際見ていないがこっちのほうが面白そうに思えた。展示に関しても、USは広めの会議室1つだったので幕張の展示面積のほうがずっと広いしたくさん展示されている。

気になるAmazonは一番下のランクのスポンサーで、配布資料もWebに乗せているセキュリティホワイトペーパーを印刷した物、という気合のなさがまる分かりという感じだった。

CLOUD EXPOと言いつつ、エンタープライズに完全に絞ったイベントだということが分かった。次回は行くことはないだろう。

一方、RightScale User Conferenceはユーザ向けに自社サービスの活用法などを実践的に紹介していた。

しかし、DBのスケーリングの良い答えはRightScaleでも持っていないのだなぁ。悩ましい。。。

こちらの方のメモを以下に記しておく。

RightScale Case Studies

RightScale を使っている4社が自ら説明

  • American Gril</p>
    • 子供向け人形、着替えなどの販売
    • オンラインもやっている Jun 2010 スタート アバター使う
    • Cloudへ移行した パフォーマンスを測って選定したよ
    • 1日で移行した implemented
    • 2500%キャパシティ increased
    • すでに登録済みのユーザアプリケーションは1ヶ月後に移行した
      • 1000%キャパシティ increased
    • 構成 : php CDN はAkamai
      • フロントは image, web array , re gstry jetty arrayなど
    • 今後 much more work ahead
      • RightScaleでの教育を受けたい DEV, TEST, LOAD
      • implement ability to auto-scale # 現状オートスケールは使ってないみたい
  • WATCHMEN (AltEgo)
    • MMO iPhone Appらしい
    • 3DバーチャルなMMOぽい
    • 25日で 沢山のリクエストが来たよ、登録数ではないけど
  • なぜRightScale?
    • Fail Forward</p>
      • Nominalizes downtime, Unix Script
      • RIghtScale Server Templatesすごくよいよ
        • テストのためのたくさんのサーバの開発環境を用意
        • 地域に関係なく利用出来る
        • RightScaleは早いレスポンスがよい
  • Associated Press
    • 世界中にニュース配信する
    • 3700従業員、300ヶ所のロケーション
    • ニュースにとってのチャレンジは第2のマーケットつくる
    • 色々なpublisherにライセンスニュースを送ること
    • コンテンツのトラッキング、ニュースコンテンツのマネージメントとモニタリング
    • 今後 コンテンツライセンスの実行、Audience and engagement services
    • Associated Pressから hNews を配信してトラッキングして、Real time rollup,Mapに描いて、Data Warehouse に食わせて News Registry として保存する
      • AWSはEC2, S3, CloudFront, CloudWatch
      • AzureはTables, Queues, SQL Azure
      • data ware house は自社、private cloud で開発、QA、Testした
      • RightScaleのManagemnt UI使った。depoy時間が少ない、深い部分のマネージが出来る、コスト削減になった
      • アクセス解析、アメリカ東側中心にアクセスあり
  • Pogo.com
    • Socal Gameづくり、Facebook, iPhone, Yahoo!Gamesなど
    • Free 100以上作っている、$5-30/m くらいのゲーム40種
    • 構成 : AWS base でREST/jSON.HTTPSのフロントとSimpleDB, EBS, RDB, SQS, S3の連携 + EA Hosted Oracle RAC
    • テストが終わってからのデプロイの自動化が問題だった
      • installerを書いた
      • Nexus から Automated Buikds(Hudson)つかって、Debian Repository(Jetty, JDK含む)でパッケージ化して、Ubuntu EC2にデプロイする流れ
      • RightScaleのモニタリング使えるよ、いろいろな言語のスクリプトが使える
      • Webnorogukara Syslogで集めて SDBにHadoopかましたろを置く
      • S3におく そこから HIVEと連携する
      • デプロイがダウンタイムなく早くなった、ロールバックが早くなった
  • Web Filings
    • SECレポートのためのソリューションを提供
    • GAEの環境ではいくつかのユーザのアプリが動かない
    • RightScaleのpre-built script パッケージからはじめられる
    • スケーリングのパラメータも設定できる
    • ちょっと問題あったけど今はRightScaleのUbuntu imageでcheck outしている
      • tweak scriptを使っている
    • rebuild と redeploy が12時間以内で実現できるようになった
    • In-HouseするよりもCloud使って色々できるようになった
RightScale Non-MySQL

codeFuturesというDBのShardingの製品を持つ会社の説明

  • shard の説明より、Each partition forms part of a shard
  • The key to Database Sharding… Share Nothing ができる
  • C0001のCはCustomerなのか?
  • ASとDBの間にproxy をはさむ
  • EC2上でスケーラブルに増やしたらリニアに書き込みパフォーマンスがあがった
  • Sharding work: No contention between servers
  • Sharding を利用した場合、CPUの利用率が上がって、wait が減ったよ
  • Database Typeの比較 MySQL, Postgess, Oracle vs NoSQL(in memory0
  • NoSQLでShardingを動かすためには S2にkey,objectをputして、S3からgetする
    • # ってことはS2,S3で同じデータを持てているということ?
    • MySQLでも同じ構成
  • Cross-Shardの構成
    • Client側でAgregateしている、Go Fishの命令を出す</p>
      • 各サーバにブロードキャストする
  • Sharidingは2台あればfailoverに対応できる、メモリは3つのDBががあること
  • S1とS2を1つにすることもできる Elastic shards
  • 現在はMySQLのみでできる、将来的にはPostgreSQL, NoSQL, Caching対応
RightScale Web Scaling

Webのサーバ構成でのProxy, App, DBそれぞれのスケーリング方法紹介

  • バランシングにてELBはTCPレベルのみ(古い情報であることを断っている)
  • HAProxy + Apache もある
  • Recommendationは Minimum of two load balancers
    • 異なる Availability zone に置くこと
    • m1.largeを使うと良いパフォーマンスをした
  • Application Server Tier
    • (RightScaleの)Autoscaling使うことを想定
    • 自動化してcodeを持ってくる仕組みが前提
    • Triggers で Custom で connections と Application specific metricsがある
      • instance size m1.largeが良い選択肢
      • m1.smallはtestにいいよ
  • Caching Tier
    • databaseへのアクセスを減らす
    • PHP + memcached の組みわせはいいよ
    • メモリサイズによってインスタンスサイズが決まる
    • 手動でのスケーリングになる
      • TTLを気にする
      • memcached
  • DB Tire
    • slaveのスケールの時にMySQL Proxyを使う構成を紹介
    • マルチマスターはライトスケールはお勧めしない
    • NoSQLは一部のユーザで使っている
      • SDBとか
  • DBのスケーリングのおすすめはない # あらあら。。。
  • It depends!だそうな

G-CLOUDに行ってみて分かったことをつらつらと書いてみる

「外を知る」という目的で国内のクラウドイベント技評さんのG-CLOUDに行ってみた。

いろいろな観点で気づいたことがあったので、大項目に分けつつ書いてみたいと思う。

G-CLOUDというイベントについて

おそらく技評が行う初めてのクラウド系イベントだったのだと思うけど、プログラムの組み方と参加者の層を見るとエンタープライズ色が強めかなと思った。ここで言う「エンタープライズ」とは、

  • 一言で言えばSIな方々
  • コンシューマ向けのサービス提供をしていない
  • 請負でシステムを開発もしくは提供する
  • システム利用者は中大規模の国内企業
  • システムは国内利用のみ、ワールドワイドでの利用は想定していない

という意味で使っている。

プログラムは「ソーシャルクラウドトラック」「エンタープライズクラウドトラック」と分かれていたが、ソーシャルクラウドトラックでもエンタープライズ向けのサービス紹介があった。

会場やイベント運用について

以下は気づいたこと。反面教師として自分が開催側になった時の教訓にしようと思う。

  • 会場はさほど広くなく、でも埋まっていなかった。なぜだろう?
  • ネット環境がなかったのはNG。この手のイベントはもう無線LANの環境は当然と思ったほうがいい。
    • 地下の会場だったのでe-mobileは入らず
  • 下記の理由で、twitterのハッシュタグの利用が効果的でなくライブ感に欠けた
    • ネット環境が用意されていない。携帯からとりあえずポストするだけ。タグをリアルタイムに追いにくい
    • Webには記載してあるが、会場で配布される資料など目立つ場所にハッシュタグ情報が表示されていない
    • 実際、ポストされたハッシュタグの数が少ない
  • 必ず質問時間を設けるべき。話し終わって終了のセクションがあった。
  • スピーカーにスポットライトを当て、聞く側が暗くて、会場の反応や一体感がなかった
    • 会場のホテルのやり方なのだろうけど、会場がフラットな関係になっていないと聞く側も聞かなくなる。

5年以上前のやり方を踏襲しているだけなのがすごく気になったので、是非改善して欲しいと思った。

国内のクラウドサービスの進捗具合

フリービットとGMOホスティング&セキュリティの実際聞けた。IIJと富士通研究所は資料のみ

  • やっていることは「仮想サーバの時間貸し」サービス
  • コストが安いことをみんなアピールしていた
    • コストはみんな安い方向に走るので、それ以外の特徴が知りたかった
    • フリービットはVMwareを採用していると言っていたが、ライセンス費用で安さは追求しにくいはず
  • フリービット
    • クラウド+オプショナルなマネージメントサービスというのは、クラウドの理念から考えると矛盾していると思った</p>
      • 本来はマネージしないことを求めるから雲の中に委ねるはず
    • リブートが必要だけど、ユーザがスケールアップできるのはGood
  • GMO
    • 初期費と月額固定的な料金体系はナンセンス
    • まだ開発中と言っていたオートスケーリングの内容が気になる。特にどのレイヤまでフォローするのか知りたい
    • CDNの連携がそんなにメリットがあるとは思えなかった
      • CDNに置けるのは静的なファイルだけで、動的に生成するページは補えないから。でも、そこも扱えるのなら素晴らしいことだと思うけど、できるのか?
  • 話は聞けなかったが、IIJの資料にRightScaleのテンプレートのようなWebサーバ、MySQLサーバが選べるメニューがあったが、MySQLサーバの接続先情報とか自動的に付与してくれるのかとか、詳細が気になった。

国内でクラウドサービスの提供者はサービスが始まったばかりで、未熟な機能・考え方にとどまっていると感じた。機能も専用レンタルサーバをすぐ貸出しますよ。というイメージ程度でこれをクラウドサービスと言ってしまってはクラウドの理念が腐るかと思う。今後どういう差別化と機能拡張をしていくか、聞いてみたいところだった。これが描けないと価格の叩き合いにのまれてつぶれるだけだと思う。

GREE, Amazon+利用者の話が魅力的だった

GREEのCTO藤本さんの話は、Webサービス提供者として、クラウドに何を期待しているか、自ら取り組む場合どう考えているかが聞けた。

気になっていたのは、日本で規模の大きいインフラをすでに持って運用しているポジションにいる人が、クラウドに対してどう思っているかだった。なぜかというと、Zyngaみたいに大きいけれどEC2使っているケースはまだ日本ではなく、自前でサーバ買ってデータセンタで動かしている方がほとんどで、そもそもクラウドを利用したいのか、どの部分がクリアできれば実際移行の可能性が出てくるのかが知りたかったから。

「Webサービス開発者がサービスだけに集中できるサービスプラットフォーム」が理想で、これが実現できたら素晴らしいと話されていた。PaaSのレイヤに属し、自動セットアップやスケーラブルであることのようだ。

これはニヤリだった。まさにfluxflexはそういうサービスを実現しようとしているから。GREEにどんなシステムがあるかは不明だし、アプリケーションがたくさん複雑につながると困ってしまうのだけど、コンセプトはGREEの規模であってもマッチすることが確認できた。

あと、GREEがAmazonやGAEのようなクラウドサービスを提供する可能性としては、現状を聞く限り5年以上先 or やらない感じがした。

やはり、充実した内容のプレゼンだったのはAmazonだった。クラウドサービスと名乗る他社との差は圧倒的だった。

  • 機能の豊富さ: EC2/S3だけではないというアピールをちゃんとしていた
  • 取り組み方: 日本語ブログやStartup Challenge
  • 実績: 多くのサービスを海外と日本でもたくさんあるよ
  • 2つの事例: AWSの機能を利用しつつ、それなりの規模で運用し続けている。運用できる証拠を示した
    • モバツイはAutoScalingは使ってなさそうだった。gumiは自前で仕組みを持っていたはず。

(もし日本でEC2が利用出来るようになるとしてw)今後日本のユーザが増えるのは必然のように思えた。すでに利用されているモバツイ、gumiの話は確かな実績だし、まだそこに到達出来ていない人には何か次元の違う話のように感じただろう。話をした2名とエンタープライズな方々とはユーザドメインやビジネスのスタンスも異なるので、その差がそのままクラウドの利用実績につながっているようで、この比較に気づいたことはすごく面白かった。

まとめ

国内でもクラウドサービスが提供されたという状況だが、AWSの優位はまったく変わらない。国内クラウドがAWSのレベルになるにはあと、3年以上はかかる or そこまで目指さないのではないかと思う。

ユーザを昔からの付き合いという、旧石器時代的な要素だけでとどめることはもうなくなっているので、エンタープライズな方向けだとはいえ、国内クラウドサービスをやっています、と言っている方々は本気で考えアクションしないと、足元すくわれちゃうなぁと感じたイベントでしたと。

ソーシャルアプリのゲーム性について考えてみる

gumiの国光さんにfluxflexを紹介しに行ったのだけど、後半に話したことが以前考えたことと重なって再考してみたので、書いてみる。

ソーシャルアプリはいろいろな種類のアプリケーションが提供されているが、やはりゲームが最も利用されていそうだし実質、「ソーシャルアプリ=カジュアルゲーム」になりつつあるんだろう。

特徴としては、

  • すぐ始められる
  • 題材が誰もが知っている一般的なもの
    • ペット、車、街、農場など
  • ミッションが単純

というところだろうか。なぜそういう傾向になるのかと思うと、基本的に無料のフリーミアムのモデルだからだろう。

  1. 基本フリーにする
  2. できるだけ多くのユーザを集める
  3. そのうち数%のユーザが課金対象となって払う
  4. サービスとしては売上があがり成り立つ

という流れでビジネスとして成り立つ。たくさんのユーザを集める必要が前提としてあるからカジュアルになりたがる。

この発想でビジネスとして成り立ってるタイトルもあるが、オリジナリティは低く誰もが作れるレベルになり差別化しにくくなる。実際、サンシャイン牧場とZyngaのFarmVilleの違いはほとんど無いだろう。

そこで考えたいのが「ゲーム性」という視点。ゲーム性が高いというのは、

  • 前提とする背景やストーリーが複雑</p>
    • 途中で変わったりもする
  • ミッションが複雑で複数あったりする
  • 難しさがある
  • レアなケースがあって、その度合が深い
    • レアなものを得るにはすごい困難さがある
  • すべてをクリアするには相当な時間と努力が必要

あたりとすると、ソーシャルアプリの流行っているものはゲーム性は低いと言える。

ゲーム性は「お金を払う価値があるかどうか」「ユーザがゲームの世界観にはまってくれるかどうか」が目的で、これはコンソールゲームやオンラインゲームでユーザがお金を払うことを前提としたビジネスで求められている。

ここにはネットが普及する前から長いゲームの歴史があって、ゲーム会社はゲーム性の高いものを求めて企画を練りタイトルを世に出してきた。ゲーム会社がソーシャルアプリに入ってこないのは開発プラットフォームの違いもあるだろうけど、そんなカジュアルなものなんて作っていられない。と思っている面が強いからではと思う。

それでは、本当にソーシャルアプリはカジュアルでないといけないのか。と考えるとそれはNOだと思う。たくさんのアプリケーションの中でカジュアルゲームにユーザを集めるのはゲーム性に差がないとすると、その会社の資金力がものをいってくる。資金力の大きな相手に対向するには、ゲームそのもので純粋に勝負するしかなくなってくる。今のソーシャルアプリはプレイヤーがそろっていない状態なので、先行逃げきり型でカジュアルゲームをヒットさせて売り抜けたウノウの例もあるけれども、今後はゲームそのものの面白さでユーザに判断されるフェーズに入るのだろうと思う。

これは健全な状態だし、すでにiPhoneアプリは良質なアプリが上位に入る健全な状態になっていると思う。

そんな発想でゲーム作りのノウハウがあるゲーム会社が、ゲーム性の高いものをソーシャルアプリとして本気で入ってくると今のプレイヤーの相関図も結構変わってきて面白い状態になるのかなぁ、そうなったほうがユーザにとっても楽しいのかなぁと思っている。フリーミアムにする必要はなく、一部の熱狂的なユーザを作り出せれば収益としては十分なので、ゲーム性とオリジナリティの高いものを求めて良い。

コンソールゲーム市場が減少傾向に入った今、ゲーム会社はゲーム性の高いものをソーシャルアプリに出してほしいなと個人的には思う。ゲーム会社のノウハウはそれだけ深く、Webサービスとは異なる体制が取れているので、もっと色々なプラットフォームの中で存在感を発揮できるのではと思っている。

こんなことを考えた根っこには、単純にもっと面白いゲームはソーシャルアプリにないのかなと思ったことと、それを変えていけるのはすでにノウハウと実績を積んできたゲーム会社だけなんじゃないかと思ったことがきっかけで、あまり他に書いている人がいないので言ってみた。

「よくわかるAmazon EC2/S3入門」という本を書きました

紹介するタイミングを完全に失ってしまいましたが、「よくわかるAmazon EC2/S3入門」という本を共著しました。技術評論社から出ていてすでにAmazonでも買えますし、書店にも並んでいるかと思います。

一緒に書いたメンバは学びingの五十嵐さんとハートビーツの藤崎さん、馬場さんです。

この本は Amazon EC2/S3をこれから理解して触ってみようかと思っている方々に向けて書いています。クラウドコンピューティングの説明から、実際の操作方法の解説、EC2/S3以外のサービスの説明、運用上気をつけるべきティップス、実際経験上起きた障害の紹介など、概要から実例まで幅広くカバーしているのではと思っています。最初と最後には漫画が載っていて、ある会社がAmazon EC2を検討するシーンがあります。私としては漫画を用いるのは斬新でしたが、抵抗感なく読み進められるのではないかと思っています。

私の書いた部分は、3章「Amazon EC2/S3導入手順詳細」、4章「Amazon EC2使用方法」、5章 5-1「Amazon CloudWatch」「Auto Scaling」「Elastic Load Balancing」、5-4「Amazon EC2/S3 ツール集」になります。

気をつけたことは、

  • はじめての人でも手順を守れば確実に同じ結果を得られるように
  • サービスの紹介では単なる紹介にとどまらずに、できること/できないことを示して、利用シーンのイメージをしやすいように
  • 作業を進める際に気づくようなティップスをなるべく紹介する
    • 本文に盛り込むには詳細度合いが異なるので、コラムとして切り出しました

という点かと思います。

特に6章、7章に示されている運用管理上の話は、EC2での豊富な経験を持つ学びingさんとインフラエンジニア集団として多くのシステムを手がけてきたハートビーツさんのノウハウが詰まっており、経験やノウハウの価値がここに凝縮されていると思いますので、具体的にシステム構築をされる前に是非一読いただきたい部分です。

そういった意味では、この本は入門書ではありますが、サブタイトルの「Amazon Web Services クラウドの活用と実践」のように、あくまでシステムづくりのツールとして活用するための実践書とも言えます。

まだ真の意味でクラウドコンピューティングサービスは国内では少なく、概念や概要だけが先行している状況が多々あるかと思います。クラウドコンピューティングに「実際に触れて実感する」ことが本当の意味でクラウドを活用するレベルになっていけると思いますので、そんな機会づくりのきっかけにこの本がなってくれればと思っています。この革新的なツールがもたらす新しい感覚を楽しんでいただきたいです。

読んだ感想は良い点・悪い点両方ともお聞きできればと思いますので、是非ブログのコメントでもAmazonのレビューでも何らかの形で感想いただければありがたいです。

逆転の競争戦略

逆転の競争戦略―競合企業の強みを弱みに変えるフレームワーク

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色々な業界でトップとなっているリーダー企業が競合によってトップから転落するケースがある。巨大なリソースとシェアを持つリーダー企業にやみくもに真正面から行ってはかなわないが、リーダー企業の強みを弱みに転換させることで、逆転することが可能になる。

この本はその逆転の戦略を描くための要因、スタンスなどを豊富な事例を紹介することで解説している。いろいろな業界のケーススタディとして具体的企業名や商品名など登場するので理解しやすい。マイクロソフト対グーグルの事例も紹介されているが、逆にネット系はこれくらいであまり深い解説やその他の事例は登場しない。

自分の場合であれば今Webサービスを立ち上げてエグジットを目指そうとしているが、それなりの成功を目指そうとするならば、やはりビジネスになるようにマーケットや競合への対策を考える必要があるし、それをビジネスプランで示して、外部の人の理解を促す必要がある。Webの世界も成熟してきているので競合がいないということはまずないので、先行者がいる中でどう差別化してシェアをあげていけるのか、この本を読んで競合側の視点にたって対策を考えることができた。

特に参考になった点は、リーダ企業がすでに資産を持っていることにより逆にやりたいけどもやれないジレンマが発生する部分がある。具体的にはメーカーであれば今まで営業チャンネルとして活用してきた系列店、チェインストアがあるだけに、ネット販売や量販店を優先させづらいジレンマがあるという。相手が取りづらいやり方をこちらが行なってしまうことはかなり効果的だとイメージできた。

ただ、実際自分がどう実践していくかはこの本には用意されているわけではなく、それは自分で答えを出していくことであるし、挑戦者にとっては当然必要なやるべきこと、ということはわきまえていないといけない。あくまでこの本は過去の事例から分類し法則性を見出し、概念的に理解しやすいようにフレームワーク化したまでだ。これらを理解した上で自分は何を発想するか、具体策として何を行っていくかが問われていく。

やはりこの部分は挑戦者としての醍醐味なのだし、誰かの責任にしてしまいたい心情かもしれないが、頭を悩ませつつ実際行動として打って出て、そのフィードバックを感じことができる。このことは挑戦者だけが味わうことができる贅沢なのだと思いたい。

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芸術起業論

芸術起業論

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絵画をわざわざ見に行く習慣がない自分には芸術という世界は、何か感覚的なものが価値になっているという点でかなり縁遠い業界かと思っていた。

この本を読んでみて始めて分かったのは、そんな主観的な扱いをして作品の評価基準があやふやなイメージになっているのは日本だけで、本場の欧米のアート業界はお金が回るためのフレームワークと明確なルールがちゃんとあって、アーティストはそのフィールドの中で戦略的な振る舞いをして作品の価値を最大化することを狙っている。

これは芸術というフィールドではあるが、巨大なお金の回るマーケット上のビジネスであって、アーティストは絵がうまいとかそういう次元でなく、作品の背景を思考し、周りの人を動かし、プレゼンテーションする、まさに起業家なのだと。なるほどまさに「芸術起業論」のタイトル通りだと思った。

この本は単なる芸術業界のお話ではなく、自分が後ろ盾がない状態からどうやって生きていくか、また競争の激しい評価がつきまとう環境の中で、いかにして成功していくか、一人の人間がビジネスの舞台で本当に勝負するための思考、割り切り、実践を示していると言っていいと思う。

業界は違えど、ネットの世界でスタートアップしたばかりの自分と重なる点があった。

作品の歴史的な背景を知り、意味付けをして客観的評価を高めていくことは、ビジネスプランを作ることと全く同じ。ひとつのアイデアだったものが、客観的評価を得るには思いつきのレベルでは資金を得ることはできないし、それはビジネスの土台すらのっていないことになる。

シリコンバレーというフィールドも同じだなぁと思う。ひとつのサービスが大きな富を生むようになるために、最初に何が必要かを確かめるために実際現地に入ったが、単にアイデアもしくは作ったものの紹介止まりではやはりそれは単なる思いつき、個人の趣味レベルの話。創業者に求められることはそこから先にビジネスとしてどう意味付けをして、可能性を示してサービスの価値を高く思わせるかということにつきるように思える。さらにシリコンバレーではトラックレコードや強烈なコネクションがないとスタートアップが順風満帆に最初から資金を取り付けてスタートするのは難しい。

もうひとつの共通点は、日本の芸術の世界でも評価を曖昧にしたまま、生きて行けてしまう人たちがたくさんいるということ。これは世界のトップの舞台ではいない人たちで日本のITの業界でも同じ。日本のベンチャーでは余りない傾向だと思いたいが、昔からの大企業、それに依存するだけの中小企業ではまだまだ根深いところだろう。

もう自分はそういう世界にいた経験を反面教師にして今は埋没しない場所に立っているが、入ってくる情報の中に変わらずに壊れていない部分が見えるたびにすごいフラストレーションを感じる。自分の問題というよりも、フラストレーションを自分は絶対そうならないというモチベーションにしているのは村上氏も同じだった。

最近、日本人が世界の舞台で本当に勝負していくためには、どう振舞うことが必要なのだろうと考えていて、この本の中でもそのふるまい方が具体的に紹介されていた。自分が出した結論と大まかには村上氏も同じで、すでに村上氏は実際作品の価値を作るために利用してきていた。それは、いくら日本を出て現地に飛び込んでも日本人であることは捨てきれず、むしろそれを新鮮なアピールポイントにしたほうがいい、むしろ利用しないことにはその他大勢に埋没してしまう、ということだった。本場にはない日本だけが持っている特徴もしくはまだ知られていないポイント、これらは本場にはまだ浸透していない特徴であり新しさになるので、取り込もうとするから差別化のポイントになりやすいだろう。これはこれからの自分の振舞い方で利用の仕方を模索したいところだった。

世界のフィールドでビジネスを展開し始めようとする自分にとっては、先駆者としての村上氏の意識の共通点があったことが嬉しかったし、苦悩しながらつかんできた実践は生きたガイドラインになると思う。

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TechCrunchJapan 東京Camp デモピットに参加します

http://jp.techcrunch.com/wp-content/uploads/StartupMeeting_vol5_02.jpg?w=830

6月からのシリコンバレーオフィスでの活動開始前に5/27に開かれるTech Crunch Japan主催の東京Campに出ることになりました。東京Capmは20社ほどのスタートアップがデモする場を設けて来場者の方々がそれぞれ見て回れるイベントです。今回は25社程度になるそうです。

その1社として参加して、私が説明員としてデモビットに入ります。会社名は fluxflex, inc. です。

開発途中段階ですが簡単なデモを実施しながら、fluxflex がどんなサービスか、何をしたいか。来場者の方々に説明いできたらと思います。

また、僕らのサービスは Amazon EC2/S3 などの AWS サービスを利用していることから、Amazon Data Services Japan からプロモーションの支援をいただいていて、今回ノベリティグッズをいただいちゃいました。

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ステッカーとペンとあと限定のキューブみたいなもの?もあります。デモビット配布できればと思います。

僕らは日本でのネットワーキングも重要視していますし、これからいろいろな方と出会っていきたいと思っています。今回の東京Campを機に可能性を広げてくれるような良いネットワークが作れたらいいなと思っています。

是非 fluxflex のデモピットにおこしください!!お待ちしています~

JETROの短期プログラムに合格しました。6月から2ヶ月間サンノゼにいます。

最終的なジェトロとの契約締結が終わった段階で公に出来るかなと思ってましたので、このタイミングになりましたが、id:keikubo とシリコンバレーベンチャーを目指す最初のステップとして、ジェトロの短期プログラムにエントリーしていて、合格しました。

ベンチャーインキュベーション in USAのシリコンバレーの施設であるBICに6月から入居します。

短期プログラムにした理由は、エントリーした段階ではまだ法人を作っていなくて、個人としてエントリーできるのは短期プログラムだったことと、会社の準備段階からのサポートは自分たちの段階と合っていると思ったからです。

6/14からサンノゼにあるBICに入居し、短期プログラムの期間である3ヶ月間はシリコンバレーでオフィスを構えられることになります。(その後、オリジナルプログラムへ移行して、い続ける可能性はありますが)

僕はビザのめどがっていないので、90日間フルでい続けるよりかは、その後もシリコンバレーに通うことを考えて、2ヶ月間の滞在としています。

ジェトロのインキュベーションプログラムはエントリーの条件も厳しくはなく、比較的間口は広いかと思います。選考にはビジネスプランの作成と1回のプレゼンテーション(審査会)で決まります。日本人からシリコンバレーで起業を目指すなら現地のインキュベーション施設にいきなり入るよりかはハードルが低いかと思います。国内に会社を持っているところが進出する際に利用するケースが多いようですが、僕らのようにアメリカで登記したまったく新しい会社も対象になるので、シリコンバレーに進出するひとつの選択肢にしてもいいかもしれません。

一応、今までのジェトロとのことをまとめておきます。

  • 2009年12月 ジェトロのWeb上の情報より電話で問い合わせ その後、担当者とメールやり取りが始まる
  • 2010年1月 Webの申し込みフォームより申し込み
    • 同じ時期に担当者との対面の打ち合わせ。プログラムの説明を受ける。今後の流れを把握する。
  • 1月下旬 エントリーに必要なビジネスプラン(ジェトロから内容の要件指定がされている)を提出。一次コメントをもらい修正。
  • 2月中旬 審査会開催 ジェトロ先端技術交流課の方々と外部の審査委員の方に対して提出済みのビジネスプランをプレゼンテーションする
  • 3月中旬 ビジネスプランの追加資料を提出
  • 3月下旬 合格通知 # この時点から1ヶ月以内に法人を設立し、ジェトロとの契約を締結する条件がある
  • 4月上旬 アメリカで設立した会社の情報を送る
  • 4月下旬 契約書が郵送され取り交わしを行う
  • 5月中旬 BICの現地のスタッフの方と事前のレクリエーションを受ける

現地のサポートの内容やアドバイスはこれから受けてみないとわかりませんが、僕らにとってはひとまずオフィスとアドバイスしてくれる環境を得られたのは大きく、最初の基本のステップには進めたと思います。

1点、注意が必要だったのは、短期プログラムは会社設立のサポートも含まれていますが、これはすでにある日本の会社がアメリカで子会社を作る際を想定しているようで、僕らのようにまったく新規の会社設立はサポート対象になれなかったことは想定外ではありました。

合格通知後、契約締結までの間に会社を作りその会社と契約することが条件になっていますが、この時点ではまだジェトロと契約締結はしていないので、自分たちで会社の登記処理を行う必要があります。同じようなケースで考えてらっしゃる方がいれば参考にしていただければ。

会社の事務、サービスのローンチ、ネットワーキング、資金調達などなど山積みですが、ともかく、6月から7月いっぱいまではサンノゼにいますので、もしこれを機にシリコンバレー行こうかな?と思っている方は是非遊びに来てください~